カンジダという真菌、即ちカビの一種が性器に感染することで発症する性病のことを性器カンジダ症と言います。女性が発症する場合が多く、カンジダ膣炎とも呼ばれます。
カンジダは元々性器の周辺に存在している常在菌であるため、性病と言っても体調が悪化したりストレスが溜まるなどして免疫力が下がると性行為をしていなくとも発症することがあります。
これを日和見感染と言います。
勿論、パートナーとの性行為により感染するケースもあります。
男性は女性とは異なり性器が体外に出ているため通気性が良く、菌が繁殖しにくいためこの性病が発症することはありません。
逆に言えば、女性でも通気性を保てる衣服などを身につけることによりある程度発症を抑えることが可能です。なお、男性でも包茎の人はそうでない人と比較すると発症しやすいです。
性器カンジダ症を発症すると外陰部に炎症が起きて真っ赤になり、強い痒みも伴います。
また、おりものがヨーグルト状ないしは塊上のドロッとしたものになります。
排尿障害が生じたり、性交の際に痛みを感じることもあります。
性器カンジダ症の治療に有効な薬の一つに、ニゾラールクリームという塗り薬があります。
ケトコナゾールという成分が含まれており、真菌を殺菌する作用を持つ所謂抗真菌薬です。
薬の見た目は白色です。
塗った時に軽い刺激を感じることもありますが、副作用の恐れは少ないです。
なお、ニゾラールクリームを使用する際には医師の指示に従う必要があり、眼に入れてはいけません。万が一眼に入ってしまった時には、すぐに水かぬるま湯で洗う必要があります。
ちなみにニゾラールクリームはカンジダの他に水虫や脂漏性皮膚炎の治療にも用いられます。